新しいビジネスを始めることは、企業にとって生存戦略の1つとなります。しかし、新規事業を立ち上げるためには、多くのエネルギーやリソースが必要です。
また、市場環境の変化に合わせて、どのようにアイデアを生み出すかが求められます。そこで、本記事では「新規事業を開発する方法:成功するための7つのステップ」について紹介します。
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ステップ1. 市場調査を実施する
自社の強みや特徴、競合状況などを把握するためには、市場調査が必要です。市場分析や競合分析を行うことで、業界内での自社のポジションや他社との差別化を図れるほか、効果的な戦略の立案が可能になります。
市場調査の具体的なデータ収集方法
新規事業を開発するためには、市場調査が欠かせません。データ収集の具体的な方法は以下のとおりです。
- 目標を設定する:収集すべきデータや調査内容を明確にし、最終的なゴールを決めます。
- 調査対象を選ぶ:調査する市場や顧客層を選定し、調査方法を決めます。
- 調査方法を選ぶ:データ収集には、アンケート調査やフィールド調査、インタビューなどの調査方法があります。調査内容に合った方法を選択しましょう。
- 調査の実施:実際に調査を実施する前に、計画書を作成し、妥当性を確認します。その後、実際に調査を実施します。
- データ収集の分析:収集したデータを整理し、分析します。その結果をもとに新規事業の方向性を決定します。
市場調査は新規事業開発の重要なステップです。上記の方法を使って、正確かつ効果的にデータを収集してください。
参考:失敗しない市場調査とは?リサーチ会社が伝授する調査方法5ステップ
ステップ2. コンセプトやアイデアを練り上げる
市場調査結果をもとに、新規事業のコンセプトやアイデアを練り上げることは、成功するために非常に重要なステップです。市場調査を通じて得られたリアルな情報をもとに、自社の強みと競合状況を比較し、事業化可能なコンセプトやアイデアを練り上げていきます。
これにより、市場ニーズに応じたサービスや商品を提供し、競合他社よりも優位な立場を築くことができます。
アイデア発想にブレストなどを用いる
なお、創造的な思考やアイデア出しを実行していく際には、ブレインストーミング(ブレスト)が非常に効果的です。時間制限を設け、自由な発想を促す手法で、これを行うことで、従来の発想にとらわれず、斬新なアイデアが生まれることがあります。アイデア出しに苦手意識を持つ社員でも、手軽に参加できるためオススメです。
具体的な手順については、下記の記事を参考にしてみてください。
参考:新規事業のアイデア出しを加速させる3つのフレームワークとは?考え方のコツもご紹介
ステップ3. ビジネスプランを作成する
続いて、新規事業のビジネスプランを作成していきます。新規事業におけるサービスや商品、価値などのコンセプトが明確であれば、ビジネスプラン作成に必要なデータや施策の選択が容易になります。また、作成したビジネスプランは、将来の投資家やパートナーが興味を持ちやすい資料としても活用できます。
参考:ビジネスの成果を向上するサービスデザインの考え方とフレームワーク【まとめ】
ビジネスプランの作成方法
ここでは、ビジネスプランの作成方法を解説します。
1. ビジネスプランを作成する前に、市場調査の結果を分析し、収益性や需要量などの要素を考慮する
2. 顧客層、競合状況、費用、リスクなど、ビジネスプランに盛り込むべき重要な情報を把握する 3. ビジネスプランには、収益性やコスト、地位、市場シェアなど、目標とする項目を設定する 4. ストーリー性のある、具体的で分かりやすいビジネスプランを作成する 5. 作成したビジネスプランは定期的に改訂し、将来的に必要となる修正や変更を取り入れる |
上記の手順で作成し、修正も加えたビジネスプランは、事業を実行するための道標として機能します。
また、大きな失敗を避けながら持続的に成長していくためにも、ビジネスプランは欠かせないものです。常に見直しと修正を行いながら事業を進めていくことをオススメします。
ステップ4. 資金調達を計画する
新しいビジネスを立ち上げるためには、資金調達が必要不可欠です。
新規事業開発にあたっては、従来の事業とは異なる分野や手法に取り組むことが多く、多くの場合、大きな投資が必要となります。
資金調達の手段
銀行融資、株式新規上場、投資家からの資金調達などがあります。事業計画書や資金調達計画を投資家に対して提示することで、信頼を得ることができます。また、資金調達に成功した場合は、返済計画や、事業が有利に展開されるようなアドバイスを投資家から受けられることもあります。
なお、事業計画書を作成する際には、詳細な市場調査、競合調査、財務分析などを行い、リアリティのある見積書を作成することが必要です。十分なリサーチと計画を行い、誠実な事業計画書の作成と、投資家との信頼関係の構築に注力しましょう。
参考:事業計画の考え方とは?社内稟議が通りやすくなる事業計画書の作成方法を徹底解説
資金調達に成功するためのポイント
投資家や金融機関から資金を調達するには、以下のポイントに注意しましょう。
1. ビジネスプランを作成し、投資家にプレゼンする
2. 各種助成金や補助金を活用する 3. 融資プランの提示を求める前に、信用情報や資金使途の適合性等を確認する |
ステップ5. 事業を実行する
ビジネスプランをもとに細かい部分まで計画を立てて行動することが重要となります。具体的には、チームの組織構造や役割分担、マーケティング戦略、財務・資金調達など、さまざまな項目についての事前準備を行うことが大切です。
効果的なリーダーシップやチームビルディングが新規事業の成否を左右する
ビジネスにおいて成果を出すには、チームビルディングが欠かせません。組織全体の生産性を上げるには、メンバーの能力や特性を活かし、高いパフォーマンスを上げるチームを作ることが必要です。具体的には、以下のようなことが重要です。
ステップ6. データ分析を実施する
新規事業の成果を測定するためには、データ分析が必要です。正確なデータを収集することで、事業の成功や失敗に関する情報を得られます。
また、データ分析によって得られた情報をもとに、改善点や戦略の修正が必要であれば実行することができます。ビジネスの持続的な成功を目指す上で、データ分析は欠かせない要素だといえます。
分析時に把握すべき重要ポイント
市場調査の結果をもとに、データ分析を行い、ビジネスプランの改善点を把握することが重要です。特に重要な指標となるのが、需要予測、マーケティング戦略の効果、販売動向などになります。このようなデータをもとに、新たなビジネス戦略を策定しましょう。
ステップ7. 改善点を把握する
データ分析結果をもとに、改善点を把握することは、新規事業開発にとって非常に重要なステップです。データ分析を通じて、どの部分で改善が必要かを見極め、反映させることで、より効果的な改善が実現できます。
また、分析結果をもとに、設定した目標に合わせたアクションプランを作成し、持続的な改善に取り組むことも重要です。
持続的な改善に向けたアクションプランの作成方法
アクションプランの作成には、持続的な改善を見据えたアプローチが必要です。具体的には、以下の順で進めていきます。
1. データ分析に基づいて改善点を洗い出す
2. 何を改善すべきかを明確に定める 3. 目標を設定し、達成度合いを定期的に評価する 4. 改善策を実行し、その成果を見える化する 5. 必要に応じて改善策を再評価して修正する |
これらの手順を踏んで、アクションプランを作成することで、持続的な改善に向けた道筋を明確にすることができます。
まとめ
新規事業を成功させるためには、本記事でご紹介した7つのステップを順守することが重要になります。これらのステップに沿って計画を立て、市場調査を行い、アイデアの練り上げた後、ビジネスプランの作成、資金調達、データ分析、改善点の把握、そしてアクションプランの作成を行うことで、新規事業を成功に導くことが可能です。ぜひ自社の新規事業開発の参考にしてみてください。